間取り検討

吹き抜けのあるリビングは本当に必要?我が家が採用しなかった3つの理由

吹き抜けを採用しなかった3つの理由 間取り検討

吹き抜けのあるリビング、採用すべきか?

注文住宅の間取りを考える際、ほとんどの方が一度は「吹き抜け」に憧れるのではないでしょうか?

Googleで「おしゃれなリビング」と検索しても、SNSで映える家の写真を見ても、「吹き抜け」はたびたび登場します。
それほど、吹き抜けは“おしゃれな間取り”の象徴になっている印象があります。

吹き抜け

実際に、AI(ChatGPT)に「オシャレなリビングを作るコツは?」と聞いてみても…

  • 視線の抜けを意識した間取り
  • 奥行きを感じる設計
  • 天井を高くすることで開放感アップ

といった回答が返ってきます。つまり、これはすべて「吹き抜け」の要素そのもの。

「吹き抜け=おしゃれで開放的」というのは、ある種のセオリーのようになっています。


吹き抜けのメリットとは?

まず、吹き抜けの良さを正しく理解しておきましょう。
吹き抜けを採用した住宅でよく語られるメリットは以下の通りです。

  • 圧倒的な開放感
  • 天井が高くなることによる視覚的な広さ
  • 高い位置に窓を設けられるため採光性が高い
  • 吹き抜けを通じて家族の気配を感じやすい
  • 住宅展示場のような高級感・おしゃれ感

とくにLDKの中心に吹き抜けがあると、それだけでモデルハウスのような雰囲気に。
「人を招きたくなる家」としての魅力もグッと高まるのが吹き抜けの特徴です。


それでも我が家は吹き抜けを採用しませんでした

そんなに魅力的な吹き抜けですが、我が家では採用しませんでした

むしろ、いろいろ調べて間取り検討を進めていく中で、「うちには合わない」と確信したのです。

その理由は大きく分けて3つあります。


① 掃除やメンテナンスの手間が増える

よく言われることですが、吹き抜けをつくると高所の掃除や照明の交換が自力では難しくなります。

例えば、高窓に鳥のフンがついたり、吹き抜け天井の照明が切れたりした場合。

自分たちで掃除・交換はできず、業者に依頼する必要があるため、
長期的には維持管理コストが地味にかさむ点もデメリットです。

吹き抜けを採用するのであれば、将来的なメンテナンス性も必ず考慮すべきポイントだと感じました。


② 吹き抜けで2階の部屋数・採光計画に影響が出る

我が家では二階に、

  • サブリビング
  • 主寝室
  • 子ども部屋(2部屋)

合計4部屋を配置する必要がありました。

理想としては、すべての部屋に南面の窓を確保したいという希望がありました。

しかし、吹き抜けを1階に設けると、その真上には部屋が作れません。

つまり、吹き抜けの分だけ2階の南面が削られてしまうんです。

その結果、「リビングの明るさを優先するか」「2階の各部屋の快適性を優先するか」のトレードオフが発生しました。

検討の末、家族のプライベート空間の明るさ・快適さを重視し、吹き抜けは採用しない判断をしました。


③ 音が筒抜けになるという致命的な問題

実はこれが我が家にとって最大の理由です。

吹き抜けのあるモデルハウスや完成見学会を何件も見学しましたが…
1階の音が2階に筒抜けで驚いた、というのが正直な感想です。

とくに我が家の場合、

  • 6人家族で生活リズムがバラバラ
  • 義両親は夏場は朝4時から活動
  • リビングにわんこのゲージを設置予定

という条件が重なり、音の問題は致命的でした。

夜中に犬が吠えたり、早朝に誰かが活動を始めたりすると、2階で寝ている人が眠れない…

そうなると、毎日の生活がストレスになってしまいます。

最近ではYouTubeなどでも「吹き抜け音問題」を検証している施主さんも多く、調べれば調べるほど「我が家では無理だ」と確信に至りました。


その他の理由・我が家に合わなかった背景

他にも、吹き抜けを見送った理由としては以下のようなものがあります。

  • 我が家は南向きで日当たりが良すぎる立地
    → 吹き抜けがなくても十分明るい
  • むしろ直射日光が入りすぎて夏暑くなるリスク
  • 外観のバランスや断熱性の懸念(吹き抜けは冷暖房効率が落ちることも)

要するに、我が家の立地や生活スタイルでは、吹き抜けのメリットを活かしきれないと判断したのです。


吹き抜けがオススメな家とは?

もちろん、吹き抜けがすべての家庭に向かないわけではありません。

たとえば以下のような条件が揃っている家であれば、積極的に採用するメリットもあります。

  • リビングが北向き・隣家が近く採光がとりづらい
  • 2階に部屋数が少なく、南面を吹き抜けに使っても影響が少ない
  • 少人数世帯で音の問題が気になりにくい
  • メンテナンス外注できる予算がある
  • とにかく「おしゃれさ」や「開放感」を優先したい

吹き抜けは、家づくりにおける“オシャレの代名詞”とも言える存在です。
条件が合えば、日常を豊かにしてくれる素敵な間取りになるでしょう。


まとめ|我が家の「吹き抜けなし」はベストな選択だった

注文住宅の間取りに正解はありません。
吹き抜けを採用するかどうかも、その家族のライフスタイルと優先順位によって大きく変わります。

我が家では、

  • 家族の音問題
  • 2階の採光・部屋配置
  • 掃除やメンテナンス性

を重視し、あえて吹き抜けは採用しませんでした

「おしゃれさ < 暮らしやすさ」という判断が、今のところ間違っていないと感じています。

もし今、吹き抜けに憧れているけど迷っているという方がいれば、
一度「生活のリアルな動線」「音や暑さ」「2階の採光」なども含めて検討してみてください。

タイトルとURLをコピーしました