ハウスメーカーは何社比較すべき?面談8社・間取り提案5社の施主が出した答え

ハウスメーカーは何社比較すべき?面談8社・間取り提案5社の施主が出した答え

ヘーベルハウスで妻の両親との二世帯住宅を建て、2026年4月末から住んでいます。この記事は、家づくりの検討時にハウスメーカー8社の営業と面談し、5社から間取り提案を受けた経験をもとに書いています。もっと詳しいプロフィールを見る

「ハウスメーカーって、結局何社くらい比較すればいいんだろう」

家づくりを始めると、かなり早い段階でこの壁にぶつかりませんか。検索すれば「3〜5社が目安」という答えがずらりと並びます。ただ、なぜその数字なのかまで書かれていることは少ないんですよね。

我が家は、最終的に8社の営業担当と面談しました。ただし間取り提案まで受けられたのは5社です。しかも検討の途中では、間取りが1社分しか手元にないまま契約に近づいていました。

この「面談した社数」と「間取りをもらえた社数」がズレるところに、何社比較すべきかという問いの答えがあると思っています。先に結論からお伝えしますね。

①結論|ハウスメーカーは何社比較すべきか

私の結論は、比較を3つの層に分けて数えることです。

  • 面談する会社:3〜5社(多めでもいい)
  • 間取り・見積もり提案に進む会社:2〜3社(ある程度絞られる)
  • 同時に打ち合わせを進める会社:2社まで(増やせない)

多くの記事は「比較」を一語で扱いますが、この3つは負担も意味もまったく違います。面談は1回で終わることもある一方、間取りの打ち合わせは数ヶ月続くわけです。

面談を多めにすすめる理由は単純で、面談したからといって間取り提案に進めるとは限らないから。我が家は3社と面談して、間取りを1枚ももらえなかった時期があります。

逆に同時進行を2社までとしているのは、これ以上増やすと物理的に回らなくなるためです。ここから、その根拠になった実体験を順に書いていきます。

②8社と面談して、間取りをもらえたのは5社

第一候補は、比較を始める前から決まっていた

正直に書くと、我が家の家づくりは公平なスタートではありませんでした。建て替える妻の実家がヘーベルハウスで、妻も義両親もその家に長く住んでいたからです。

つまり、比較を始める前からヘーベルハウスが第一候補。そこに「一度ちゃんと他も見よう」と言い出したのが、特に思い入れのなかった私でした。

そこで住宅系の発信者の担当者紹介制度を使い、ヘーベルハウス以外の3社を紹介してもらって展示場で面談しています。ヘーベルハウスについては実際に住んでいるため担当者の紹介は受けておらず、3社と会うために展示場へ行った合間に、自分たちで見学に立ち寄りました。今の担当者と出会ったのはこのときです。

前半の3社は、間取りの手前で止まった

ここが完全に想定外でした。3社と面談したものの、いずれも間取り提案まで進まなかったんです。しかも止まった理由が三者三様でした。

住友林業
間取りを作ってもらうには申込金が必要という説明でした。まだそこまでの熱量になれず、先に進まないまま終わっています。
一条工務店
話を聞くほど仕様や間取りの制約が大きいと分かり、我が家の希望する形は難しそうだと判断した時点で終了しました。
大和ハウス
特徴をつかみきれないまま、連絡も途中で途切れてしまい、そのままストップとなりました。

誤解のないように書いておくと、これは会社の優劣の話ではありません。間取りを作るには有料の仕組みがある、仕様が固まっている、担当者との相性で止まる。止まり方の種類が違うだけです。

ただ、検討する側から見れば結果は同じでした。3社と会ったのに、比較できる間取りは1枚も増えなかったわけです。

気づけば、1社の間取りしかなかった

その後はヘーベルハウスで検討を進めます。ところが、打ち合わせを重ねても間取りが決まらない。修正しても「なんか違う」が続く状態でした。

そこで冷静になって気づいたのが、自分たちは1社分の間取りしか見ていないという事実です。3社と面談した記憶があるぶん、比較したつもりになっていました。

本当にこのまま決めていいのか。その不安から一括依頼サービスを使い、追加で4社とオンライン面談を行って間取り提案を受けています。合計すると、面談8社・間取り提案5社という内訳になりました。

面談は8社でも、間取り提案を受けられたのは5社だった

ここが冒頭の結論につながります。面談を3〜5社と多めに見ておくのは、そのうち何社が自分たちの希望に合い、間取り提案まで進んでくれるか分からないから。逆に間取り依頼を2〜3社に絞るのは、そこから先が一気に重くなるからです。

「何社比較すればいいか」を面談数だけで数えていると、この落とし穴にはまります。数えるべきなのは、会った回数ではなく手元に残った判断材料の数でした。

③何社見ても変わらないこと、増やすほど差が出ること

8社と話して分かったのは、比較社数を増やしたときに増える情報と、まったく増えない情報がはっきり分かれるということです。

比較する対象社数を増やしたときの変化
大空間・大開口の可否どこも「できます」。3社目には結論が見えた
耐震性の説明どこも「問題ありません」。差が伝わってこない
価格帯ある程度の大手同士なら、仕様を揃えれば近い水準に着地しそうだと感じた
間取りの提案会社ごとにまったく違う。最後まで新しい発見があった
営業担当との相性会社の看板では読めない。会ってみないと分からない

前半の3社では坪単価程度の話しかしていませんが、それでも「大手で同じような設備に揃えるなら、金額はだいたい同じところに落ち着くんだな」という感覚は早い段階でつかめました。

一方で、面白かったのは間取りのほうです。勾配天井を提案してくる会社、階段の位置がまったく違う会社、LDKの形の考え方が違う会社、ヌックを組み込んでくる会社。同じ要望を出しているのに、出てくる図面はここまで違うのかと驚きました。

営業担当もバラバラです。話していて楽しくなる人もいれば、他社の批判ばかりで気が滅入る人もいましたし、こちらの要望が間取りにまったく反映されていないこともありました。

ここから言えるのは、カタログを読めば分かることは数社で飽和し、カタログに書けないことは最後まで差が出続けるということ。だとすれば、労力を注ぐべきなのは面談を増やすことではなく、間取りを出してもらうところまで進めることになります。

④比較しすぎると、同時に進められなくなる

「たくさん比較したほうがいい」と言われても、現実には時間の制約があります。我が家の実数を書いておきますね。

  • 展示場での初回面談:1社あたり約2時間。1日で回れるのは3社がやっと
  • オンライン面談:初回1時間で要望を伝え、2回目で提案の中身を聞く
  • 提案が届くまで:面談から約2週間〜1ヶ月

体感としては、ヘーベルハウスと毎週のように打ち合わせをしながら、さらに毎週もう1社と話している状態。これが限界でした。4社以上を同時進行で検討するのは、正直かなり厳しいと思います。

仮に8社を同時に進めようとしたら、毎週末2社ずつ会っても一巡するのに1ヶ月かかる計算です。次に会うころには前回どこまで話したか分からなくなりますし、A社にだけ伝えた要望がB社には伝わっていない、といったズレも生まれるでしょう。

比較社数を増やすほど、皮肉なことに比較の条件が揃わなくなっていくんですよね。

ここで、ひとつ疑問を持たれるかもしれません。「5社から間取りをもらったくせに、2〜3社を勧めるのはなぜ?」と。

答えは、5社を同時に進めたわけではないからです。前半のヘーベルハウスと、後半のオンライン4社では時期がずれています。だからこそ回せました。しかも後半の4社はオンラインだったので平日夜の時間も使えました。対面で5社を同時に抱えていたら、我が家ではとても回せなかったと思います。

もちろん、家づくりに全力を注ぎ、すべての会社と本気で向き合えるのであれば、間取りを何社に依頼しても構わないでしょう。ただ、仕事や子育てをしながら進めるとなると、現実にはそうもいきません。増やしたいなら、社数ではなく時期をずらす。これが我が家の出した答えです。

忙しい子育て世代が深い打ち合わせを同時進行させるのは2社程度が精一杯。

⑤細かく伝えるべきは、手段ではなく暮らし方

比較というと「条件を揃えて公平に」と言われます。ただ我が家の経験では、伝え方を間違えると、揃えたはずの条件がかえって比較を潰してしまいました。

ヘーベルハウスとの打ち合わせで、私たちは帖数や部屋の配置といった手段まで細かく指定していたんです。その結果、出てくる提案が自分たちの想像の枠を超えてこなくなりました。これがいわゆる間取りの沼です。

そこで追加の4社には、手段は指定せず、叶えたい暮らし方のほうを詳しく伝えました。実際に出した要望がこちらです。

  • 三世代6人+ペット(犬)用の住居
  • 同居型の二世帯住宅(玄関は一つ)
  • 子供は二人で小学生
  • 駐車場は2台分必要
  • 一階はLDK+水回り+両親の寝室
    (老後は一階で生活を完結したい)
  • 二階に夫婦の寝室+子供部屋
  • 物が多いため収納は通常より多めに確保したい
  • 建替えになるため、前の家と同サイズの広さにしたい
  • リビングは6人でくつろげる広さが欲しい
  • リビングからフラットなタイルデッキが欲しい
  • リビングのカーテンは日中開けっぱなしにしておきたい
  • 6人それぞれのプライバシーを守りつつも繋がりが欲しい

ご覧のとおり、決して少なくはありません。むしろ暮らし方については、これくらい細かく伝えたほうがいいと思っています。

大事なのは粒度ではなく種類でした。叶えたい暮らしは詳しく、それを実現する手段は各社に委ねる。この分け方をした4社からは、それぞれ個性のはっきり出た提案が返ってきます。

詳しく伝える(叶えたい暮らし)伝えない(手段)
家族構成・世帯の形各部屋の帖数
両親が老後も一階で暮らせること玄関や階段の位置
6人がくつろげて、それぞれの居場所もあること回遊動線などの間取りの手法

「リビングは◯帖欲しい」ではなく「家族6人がゆったりくつろげるリビングにしたい」と伝える。同じことを言っているようで、返ってくる提案の幅がまったく変わります。実際にどう依頼したかは、こちらの記事に詳しく書きました。

⑥第一候補が決まってから比較する意味はあるのか

我が家が追加の4社に依頼したのは、ヘーベルハウスとの打ち合わせがかなり進んだ後です。傍から見れば非効率ですし、いまさら何を、と思われるかもしれません。

目的は値引きの材料集めではありませんでした。他社の見積もりをぶつけて価格交渉をするつもりは、最初からなかったです。

やりたかったのは、間取りの可能性を潰しきること。1社の間取りしか見ないまま人生で一番大きな買い物を決めるのが、どうしても怖かったんですよね。

そして結果はというと、第一候補は変わりませんでした。4社の提案を見比べたうえで、最終的にヘーベルハウスと契約しています。

ただ、無駄だったとはまったく思っていません。得られたものが3つありました。

  • 他社の提案から得たアイデアを、そのままヘーベルハウスの間取りに反映できた
  • 複数社の提案を見たことで、相場観のようなものが養えた
  • 「他も見たうえで選んだ」という納得感が残った

他社の提案は、今の家の窓に残っている

1つ目について、具体例を書いておきます。今の我が家の窓には、実は他社の提案がそのまま生きているんです。

当初は義両親の希望もあり部屋の明るさはかなり重視して考えていたので、腰窓で検討を進めていました。窓は大きいほど明るい。単純にそう思い込んでいたわけです。

ところが他社との面談で、「特に北側なら、小さめの高窓でも十分に明るさは確保できますよ」という話が出ました。まったく発想になかった考え方です。

そこでその考え方をヘーベルハウスの担当者にも伝え、シミュレーションをしてもらいました。結果は、腰窓から高窓に変更しても十分な光量が得られるというもの。しかも窓が小さくなるぶん断熱性が上がり、コストも下がるというおまけつきでした。

最終的に、この部分は高窓へ変更しています。他社と契約したわけではないのに、他社の提案が我が家の性能とコストを改善してくれたことになります。

比較には、乗り換え検討以外の意味もあった

比較というと、より良い会社に乗り換えるための行為だと思いがちです。私も実際に、ヘーベルハウスを第一候補にはしていましたが、他社からもっと納得できる提案が出れば、本気で乗り換えるつもりで比較していました。

しかし結果として第一候補は変わりませんでした。振り返れば、あの比較には「今の選択でいいと確認する」という意味と、「選んだ1社の提案を良くする」という意味の両方があったのだと思います。

提案は多いほど参考になる部分に出会える確率は上がります。ただ、その1つに出会うために5社も6社も同時に抱えるのは、時間の面でも各社への礼儀の面でも現実的ではありません。2〜3社もあれば、自分たちにない発想は十分に混ざってきます

⑦何社に依頼すべきかは、検討の段階で変わる

ここまで書いてきたとおり、必要な社数は「今どこにいるか」で変わります。自分がどの段階かを当てはめてみてください。

今の状況面談間取り依頼やること
候補が決まっていない3〜5社まだ不要各社の考え方の違いを知る
第一候補はあるが迷いがある1〜2社追加2〜3社間取りを並べて比べる
間取りが決まらない1〜2社追加2〜3社手段を指定せず依頼し直す
1社に絞り終えた不要0〜2社確認のための比較

我が家は上から2番目と3番目が同時に来た状態でした。そのうえで、実際にやってよかったと思う進め方が次の3つです。

展示場で全社を回ろうとしない

展示場は実物を見られる代わりに、1日3社が限界です。小学生の子供を丸一日付き合わせるのも、正直かなり大変でした。

だからこそ、実物を見たい会社と、間取りだけ見てみたい会社を分けていいと思うんですよね。全社を同じ深さで見る必要はありません。

依頼する前に、叶えたい暮らしを夫婦で揃えておく

我が家が4社に伝えたのは、二世帯の形と家族構成、そして「両親が老後も一階で暮らせること」「6人がくつろぎながらそれぞれの居場所も持てること」という暮らし方でした。帖数や配置まで決めなくても、やりたいことは十分に伝わります。

逆に言えば、ここだけは夫婦で先に合意しておいたほうがスムーズです。途中で前提が変わると、それまでの提案が全部やり直しになりますから。

間取りをもう1〜2社見たいなら、一括依頼という方法もある

我が家が追加の4社と面談できたのは、一括依頼サービスを使ったからです。自宅からオンラインで、平日の夜に1社ずつ話を聞けたので、展示場を回り直すより負担がはるかに軽く済みました。

依頼する会社は多くても5社までに絞るのがおすすめです。私は最初に10社ほどチェックを入れてしまい、連絡の対応だけで大変な思いをしました。連絡方法の希望も、「連絡はメールを希望」など備考欄に先に書いておくと後が楽になります。

展示場を何社回ったかよりも、最後に比較できる提案が何社分残っているかのほうが大事です。1社の提案だけで決めてしまうと、住み始めてから不満が出たときに「ほかの間取りも見ておけばよかった」と気になってしまうかもしれません。

我が家のように「何社も見たつもりだったのに、間取りは1社分しかない」という状態なら、あと1〜2社だけでも違う提案を見てから決めても遅くない。これが家づくりを終えた今の率直な感想です。

今の会社に決める前に、もう1〜2社の提案も見てみる

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⑧ハウスメーカーの比較でよくある質問

一括依頼をすると営業電話がすごいのでは?

私の場合は、各社とも必要な連絡だけで数分で終わりました。ただし連絡方法を指定せずに10社ほどチェックを入れたため、申し込んだ当日に何件も着信があったのは事実です。

チェックする会社を絞り、備考欄に連絡方法の希望を書いておけば、かなり防げると思います。お断りの連絡をした後に追加の営業が来ることもありませんでした。

すでに1社に絞っていても比較する意味はありますか?

あると思います。我が家がまさにその状態から4社の提案を受け、契約先は変わらなかったものの、他社のアイデアを取り入れて間取りを改善できました。詳しくは第一候補が決まってから比較する意味で書いたとおりです。

相見積もりを取るのは失礼になりませんか?

そんなことはないと思います。我が家も最終的に契約した1社以外はすべてお断りしましたが、こちらが真剣に検討していたこともあり、どの会社も最後まで丁寧に対応してくださいました。

むしろ気をつけたいのは社数のほうで、対応しきれない数を抱え込んで雑な対応になると失礼になってしまいます。

まとめ|比較は、一番いい会社を探すためだけの作業ではない

この記事の要点をまとめます。

  • 面談は3〜5社、間取り依頼は2〜3社、同時進行は2社まで
  • 面談しても間取りに進めるとは限らない(我が家は8社面談で5社)
  • カタログで分かることは数社で飽和し、間取りと担当者は最後まで差が出る
  • 詳しく伝えるのは叶えたい暮らし方、委ねるのは手段
  • 他社の提案は、契約しなくても自分の家を良くしてくれる

8社と面談して思うのは、比較の目的は他社に乗り換えることだけではないということです。自分たちが何を重視するのかを知り、最後に選んだ1社に納得すること。そのために必要な社数が、私にとっては3〜5社でした。

実際に住み始めてみると、日々の満足度を左右しているのは性能の数値よりも間取りのほうです。6人が同じLDKでそれぞれ好きに過ごせているのは、比較の過程で「何を大事にしたいか」がはっきりしたからだと思っています。

各社の構造や断熱、価格の考え方をもっと細かく比べたい方は、ハウスメーカー比較のカテゴリにメーカー別の比較記事をまとめています。「ここまで細かく比べる必要ある?」と感じたら、この記事に戻ってきてください。