「二世帯住宅って、結局気を使いすぎて疲れるんじゃないか?」
そんな不安を抱えながら家づくりを始めた方は多いのではないでしょうか。
我が家はいわゆるマスオさん状態。
妻の両親と3世代6人で、キッチン・ダイニング・お風呂を共有する「同居型二世帯住宅」をヘーベルハウスで建てました。
実は今回が初めての二世帯住宅ではありません。
建て替え前の妻の実家もヘーベルハウスで建てた同居型二世帯住宅で、妻は幼少期から二世帯暮らし。私自身も建て替え前に2年間の妻の実家で完全同居を経験しています。
さらに私の実家も二世帯住宅で、父もマスオさん状態でした。振り返ると、私たち夫婦は偶然にも二世帯住宅を身近に感じながら育ち、暮らしてきました。
そんな経験があったからこそ、「同居型でも間取りの工夫次第で快適に暮らせる」という確信を持って新居の設計に臨みました。
この記事では、人生の約半分を二世帯で過ごした経験を持つ私達が、同居型を選んだリアルな理由・間取りで意識した3つのこだわり・ヘーベルハウスならではのポイントを全部お話しします。
我が家の二世帯住宅の基本構成
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 家族構成 | 私・妻・子供2人・妻の両親(計6人+わんこ) |
| 二世帯タイプ | 同居型(キッチン・ダイニング・お風呂を共有) |
| 1階 | 両親世帯のスペース中心 |
| 2階 | 子世帯(夫婦+子供部屋×2+サブリビング) |
| ハウスメーカー | ヘーベルハウス(重量鉄骨FLEX) |
間取りを考える上で一番重視したのは「お互いに気を遣いすぎない、快適な同居生活」という点です。
なぜ完全分離型ではなく同居型を選んだのか
今の時代、二世帯住宅といえば「完全分離型」が主流ですよね。プライバシーが守られ、独立した生活ができる安心感は大きい。
我が家も分離型にすることも真剣に検討しました。
それでも最終的に同居型を選んだ理由は3つあります。
① コストが安い
玄関・キッチン・お風呂をそれぞれ2セット揃えるとなると、単純計算でもかなりのコストアップになります。どこまで共用にするかにもよりますが、軽く見積もっても300〜500万円程度の差が出てきます。
同じ予算であれば、設備のコストを抑えた分を間取りのゆとりや内装のクオリティに回せるわけです。
② 家事が楽
料理や掃除・洗濯はまとめた方が効率的です。我が家では料理は料理好きの義母が担当し、それ以外は時間のある方が担うという自然な分担が生まれました。
完全分離だとこの助け合いが生まれにくく、それぞれの世帯が別々に家事をこなすことになります。
特に子供が小さい時は、病院に連れていく、習い事に行くなどどうしても子供に付き添わなければならないことが出ますが、主婦がもう一人いるというのは本当に助かります。
③ 最初から「一つの家族」として覚悟が決まる
これが実は一番大事だと感じています。
同居型を選んだ時点で「食事も旅行も外出も一緒が当たり前、家事や送迎も助け合って当たり前」という前提が自然に生まれます。
一方で分離型の場合、基本的には別々の生活を守りたいからこそコストをかけて分離するわけです。
そのスタンスが確立しているところにどちらかが境界線を越えると、「そんなつもりじゃなかったのに」という歪みが生じやすい。
最初から覚悟を決めて同居型にする方が、長い目で見てトラブルが少ないと考えました。
なお、同居型が合うかどうかはある程度条件次第です。
- 妻の両親との同居であること(嫁姑問題を避けやすい)
- 両親が二世帯を望んでいること
- 妻と両親の仲が良いこと
- 夫があまり細かい事は気にせず多少の事は受け流せること
この条件が揃っている場合は、同居型のメリットを最大限に活かしやすくなります。
▶ 同居2年目のリアルな体験談はアメブロでも公開しています
▶ 完全同居型二世帯 マスオさん状態3年目のリアルな感想
ヘーベルハウスで同居型二世帯住宅を建てる|間取りの3つのこだわり
こだわり① パーソナルスペースを確保する
同居型で一番怖いのが「一人になれる場所がない」問題です。
みんなで過ごす時間は大切ですが、やっぱり一人でゆっくりしたい時間も必要じゃないですか。
特に私のような婿入り系のマスオさんポジションには、一人でぼーっとする時間がないとじわじわと心が疲れてきます。
そんな我が家が出した答えは、各寝室の他に「2つめのリビングを作る」こと。
- 1階リビング:全員が集まる共有スペース
- 2階サブリビング:子世帯のくつろぎ+ワークスペース
書斎は作りませんでしたが、サブリビングの一角にワークスペースを確保したことで、仕事も趣味の時間も気兼ねなく過ごせています。
「みんなで話したい時は1階へ」「一人でゆっくりしたい時は2階サブリビングへ」という使い分けが、意識しなくても自然とできている状態こそ、快適な同居の証だと感じています。
こだわり② 両親の生活を1階で完結させる
二世帯住宅でよく聞く後悔のひとつが「年を取ってから階段がつらい」という声です。
我が家では最初から「両親が老後も階段なしで平屋感覚で暮らせる」ことを設計の前提にしました。
具体的な工夫はこちらです。
- 両親の寝室・水回り・クローゼットをすべて1階に集約
- 1階の収納を多めに確保して、2階まで取りに行かなくていい動線
- 日常的な生活動線が1階だけで完結する設計
同居型でも「動線を分ける」ことでゆるい分離感が生まれます。キッチンとお風呂は共有していますが、日中の生活スペースは自然と世帯ごとに分かれる感覚です。
「一緒にいたい時は1階LDKへ」「別々に過ごしたい時は各自のスペースへ」というゆるい距離感が、快適な同居生活の鍵だと感じています。
こだわり③ 二世帯住宅で最も後悔しやすい「音問題」を防ぐ
同居型の間取り設計で一番頭を悩ませたのが、生活音対策でした。
最終的に選んだのが、流行りに逆らった「廊下あり」の間取りです。
今のトレンドは廊下をなくして居室を最大化するスタイルですが、廊下をなくすと、部屋と部屋が直接隣接します。
音は壁一枚挟むだけで随分変わりますが、廊下があるとさらにワンクッション増えるわけです。
「廊下の面積がもったいない」という意見もよくわかります。それでも3世代6人の暮らしで音のストレスを抱えるくらいなら、廊下の面積コストを払う方が正解だと判断しました。
さらに追加した音対策はこちらです。
- トイレ・お風呂の壁は遮音壁を採用
- トイレ・お風呂と寝室の間には収納を挟む(服や荷物が音を吸収)
- 寝室のドアはすべて開戸(引戸より気密性が高く音が漏れにくい)
- 廊下やリビングは引戸で開放感を確保
遮音壁・収納バッファ・ドア選択の三段構えで音対策を徹底しました。

ヘーベルハウスならではの2つのポイント
同居型二世帯において、ヘーベルハウスを選んで良かったと特に感じる点が2つあります。
重量鉄骨だからこそ実現できた間取りの自由度
ヘーベルハウスの重量鉄骨構造は、木造と比べて柱や壁の制約が少ないのが特徴です。
これが二世帯住宅の間取り設計において大きな武器になりました。
例えば「LDKを広くして大開口を作りつつ裏側に収納スペースを作る」「柱と柱の間にニッチを作る」といった間取りも、耐力壁の要らない重量鉄骨だからこそ実現できた部分があります。
木造の場合、耐力壁の位置が間取りを大きく制約することがあります。「ここに壁がないと構造上成立しない」というケースが出てきやすいのに対し、鉄骨は骨格そのもので建物を支えるため、間取りの自由度が高くなります。
重量鉄骨のFREXの場合は一部にサイレスという制震装置を入れる他は、筋交いすら一本もありません。
ヘーベル板の遮音性が二世帯住宅と相性抜群だった
建て替え前の家もヘーベルハウスだったため、「遮音性が高い」という話は知っていました。それでも新居に入居してすぐ、その遮音性の高さには驚きました。
一番驚いたのは家の中での遮音性です。
壁一枚挟むとほぼ音が届かず、大きな声で呼んでもクローゼットの中にいると聞こえないくらいです。
一階と二階の間がへーベル板によって遮音されているため、引っ越しの片付け中かなりドタバタやっていましたが、二階で荷物を片付けている音が一階にはほとんど聞こえませんでした。
入居した年のGWに春の嵐がありましたが、家の中はほぼ無音。建て替え前の家では雨風の音がある程度聞こえていたため、同じヘーベルハウスでも格段に進化していると感じました。
遮音性が高い家は逆に家の中の音が響きやすくなる、という話も聞いていましたが、実際にはそんなことはなく、「音を出さないように気を遣いすぎなくていい」状態が自然に実現しています。
3世代6人の暮らしでこれは想像以上に大きなストレス軽減です。
同居型 vs 分離型|建築費の目安を比較
| タイプ | 建築費の目安 | 設備 |
|---|---|---|
| 同居型(完全共有) | 通常の一戸建て+10〜15%程度 | キッチン・浴室1セット |
| 一部共有型 | 通常の一戸建て+20〜35%程度 | 設備を一部共有 |
| 完全分離型 | 通常の一戸建て+40〜60%程度 | キッチン・浴室2セット |
※ハウスメーカーや仕様・延床面積によって大きく異なります
この間取りのデメリットも正直に話します
快適さを優先した間取りには、その分のデメリットもあります。
廊下あり間取りのデメリット
廊下の分だけ床面積が増えるため、建築費が上がるか各部屋が狭くなるかの選択が必要になります。
このトレードオフの関係はどうしようもないため本当に悩みましたが、情報収集する中で廊下無しを選んだ施主の「音漏れ」に対する後悔の声が非常に多かったため、廊下は削りませんでした。
一階の収納を多めに確保する事のデメリット
1階面積が2階より大きくなるため、建物の形状がいわゆる「総二階」から遠ざかります。
形状が複雑になると建築費が上がり、ベランダが必要以上に増えて将来のメンテナンス費用も増加します。
快適さへの投資として納得した選択ですが、建築費との兼ね合いで「どこまで妥協するか」は真剣に悩んだ部分でした。
鉄骨造のレイアウトも万能ではない
基本的には柱や壁が少なく間取りの自由度の高い重量鉄骨ですが、一階と二階の柱の位置はある程度合わせる必要があったり、逆に「あと数十センチだけずらしたい」みたいな微調整は効きにくい面もありました。
子供部屋の位置や2階サブリビングの広さの調整など、実際に断念した案もいくつかありました。
実際に住んでみた正直な感想
結論:ほぼ想定通りに希望が叶いました。
「一人でゆっくりしたい時」も「みんなで話したい時」も、どちらも自然にできています。両親が1階で生活を完結しているため、2階に用事がなければ自然と生活空間が分かれる感じです。
音に関しては、各寝室にいるとテレビ・トイレ・料理の音がほぼ聞こえません。遮音壁・収納バッファ・開戸の組み合わせに加えて、ヘーベル板の遮音性が相乗効果を生んでいます。
住み始めて数カ月が経ちましたが、間取りや性能面での後悔ポイントは今のところ一つも出てきていません。
(もちろんそれ以外のコンセントやスイッチの位置、照明などの細かい箇所はありますが)
あなたの家族はどちらが向いている?
同居型が向いているケース:
- 親世帯と普段から仲良く過ごしたい
- 建築コストをできるだけ抑えたい
- 将来の介護を見越してなるべく近くにいたい
- 間取りの工夫でプライバシーを確保できると考えている
完全分離型が向いているケース:
- 生活リズムが大幅に異なる
- 家計・光熱費を完全に分けたい
- それぞれ独立した生活スペースが絶対に必要
「同居型だから快適じゃない」ということはありません。間取りと設計の工夫次第で、同居型でも十分快適に暮らすことができます。
まとめ
同居型二世帯住宅で快適に暮らすためのポイントをまとめます。
同居型を選んだ理由:コスト・家事効率・覚悟の3点
分離型より300〜500万円抑えられる上に、最初から「一つの家族」として動けるため関係性のトラブルが起きにくくなります。
間取りの3つのこだわり
- パーソナルスペースを確保する(リビングを世帯ごとに設ける)
- 両親の生活を1階で完結させる(老後の平屋生活を見越した動線)
- 生活音が漏れないようにする(廊下あり+遮音壁+収納バッファ+開戸)
ヘーベルハウスならではの強み
- 重量鉄骨による間取りの自由度の高さ
- ヘーベル板の想像を超える遮音性
我が家はへーベルハウスで建てましたが、二世帯住宅は「どのハウスメーカーで建てるか」以上に、「どんな距離感で暮らしたいか」を先に決めることが大切だと感じています。
これまで書いたように二世帯で快適に暮らすための間取りは色々なポイントがあります。
間取り検討の際には複数のハウスメーカーのプランを比較して、家族に合った二世帯住宅のイメージを固めてみてください。
打ち合わせの詳しい様子はアメブロでも公開中です。
▶ https://ameblo.jp/masuzo-haus/
